オープン戦が始まり、シーズンの行方が気になるプロ野球。今季の特徴として、“出戻り”の選手が多いことが挙げられる。一度在籍したチームのユニフォームを再び着た彼らは、チーム内でどのような存在なのだろうか? 各球団の番記者たちが匿名で語り合った。
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A:「中日は、高木監督、権藤博ヘッドの70歳コンビは黙って見守るだけだからまだマシ。問題は楽天から出戻った山崎武司ですよ。勝手に堂上直倫や中田亮二を室内練習場に呼んで『山崎塾』を開講している。谷繁元信や和田一浩など、これまで指導役になっていた外様のベテランは無視して、チーム内で幅を利かせているのにも反発があるようですね」
B:「西武は投手力が安定してるし、メジャー挑戦に失敗してチームに戻らざるを得なくなった中島裕之はカッコ悪さを払拭するのに必死(笑い)」
A:「ただ、その中島が西武の躍進にブレーキをかけそうだ。球団は中島がいなくなった後を見据えて、遊撃手に浅村栄斗を固定して世代交代を進めようとしていたが、計画が狂った。コーチ陣からは中島を三塁にコンバートする案も出たようだけど、契約最終年のナベQ(渡辺久信監督)が目先の勝利を優先して拒んでいる。投手については明るく答えるナベQも、内野の布陣になると表情を曇らせていた」
C:「同じ出戻り組では、ロッテのサブローも歓迎されていないみたいですね。わざと巨人時代の登録名の『大村三郎さん』と呼びかける選手もいるらしい」
D:「サブローの復帰を支えた『女帝』と呼ばれていた実力者がこのキャンプ中に異動でいなくなり、後ろ盾がなくなったからだろう。本人は危機感が募りすぎたせいか、キャンプ中盤に急性胃炎で倒れた(笑い)」
※週刊ポスト2012年3月9日号