前髪をきれいに真ん中分けにして、両サイドをピンで留めたこの日の愛子さまは、いつもよりお姉さんっぽく見えた──
2月24日午前7時半過ぎ、愛子さまは、おひとりで学習院初等科に登校された。マスクはされていたものの、その足取りは軽快で、ウキウキしたお気持ちが伝わってきた。なぜなら、この日、愛子さまが楽しみにされていた『1/2成人式』が行われるからだった。
この式は、成人のちょうど半分の10才となる4年生が、いま現在の自分のこと、両親への感謝、10年後の自分へのメッセージなどをスピーチするという行事。皇太子ご夫妻にとっても、この日は待ち望んだ日だったようで、正堂(講堂)で行われた式にはご夫妻揃って出席された。ご両親が見守られるなか、クラスメートに続いて、愛子さまは次のように語られた。
「先日、お母様から体重が生まれたときの10倍になったといわれて驚きました。ここまで成長できたのは父母や周りの人たちのおかげだと思います。これからも思いやりを忘れずに、人から信頼される人間になりたいと思います」
この愛子さまのスピーチを、東京成徳大学子ども学部・深谷昌志特任教授はこう解説する。
「本来、小学4、5年生というのは児童期が完成するころなんです。愛子さまが堂々たる姿で自信に満ちた発言をなさったことは、成長なさって精神が安定している証拠といえます。愛子さまはいくつかのお悩みを抱えていらっしゃいましたが、それを乗り越えられたといっても過言ではないでしょう」
式の最後に各クラスが歌の発表をしたのだが、愛子さまの4年南組はいきものがかりの『ありがとう』を合唱した。その歌詞を聴いて、雅子さまには熱くこみ上げてくるものがあったことだろう。
※女性セブン2012年3月15日号