創価学会という宗教団体と池田大作というカリスマ指導者に迫る週刊ポスト連載の『化城の人』。ノンフィクション作家の佐野眞一氏は、二代目会長・戸田城聖の改名についてこう記している。(文中敬称略)
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戸田は、十七歳で桜桃と改名したのを皮切りに、晴通、雅皓、博方、城外と改め、戦前は城外で通した。
だが、戸田のその改名癖を言い立てようと思って手記を引用したわけではない。
ここで言いたいのは、戸田が改名に際して姓名学の大家に借金までして大枚の鑑定料を払い改名していることである。
戸田は創価学会の会長になってから「姓名判断や八卦みたいなものは、人生を幸せにするわけがない」と、学会員たちに断言したが、そう言った本人は姓名判断に凝って、何度も改名しているのである。
こういう人間をふつう「二枚舌」とか「山師」という。インチキ宗教家ならいざ知らず、創価学会のような巨大組織の会長には、およそふさわしからざるパーソナリティーである。
※週刊ポスト2012年3月9日号