ある種の会社では、入社時の成績が絶対的な意味を持つが、女子アナの世界では、そうしたルールは必ずしも当てはまらない。ウッチーの愛称で知られ、癒し系キャラで圧倒的な人気を誇ったフジの内田恭子もその1人。『ジャンクSPORTS』や『すぽると!』など、数多くの人気番組に出演し、抜群の人気を誇った彼女だが、実は当初は同期である大橋マキのほうが社内では重用されていた。
「先に『プロ野球ニュース』のキャスターに抜擢されたのは大橋だった。大橋は『めざましテレビ』でもレギュラーコーナーを持つなど大車輪の活躍だったが、一方のウッチーは、プロ野球の現地レポートなど脇役がメイン。入社当時は、“太陽と月”といっていいぐらい、大橋のほうが光り輝いていた」(フジテレビ関係者)
しかし、脊椎の持病や人気アナとしてのストレスもあって、大橋はわずか2年でフジテレビを退社。その後、大きな仕事を引き継いだ内田が頭角を現わす。
「バツグンのスタイルに、超がつくほどの音痴というキャラは、バラエティで特に光った。明石家さんまやダウンタウンなど、大物タレントに可愛がられたのもスターにのし上がった理由のひとつ」(前出・フジ関係者)
入社時の評価が、必ずしもその後の会社人生を決めるわけではないという事例だろう。 現在、内田と大橋はフリーとして活躍、どちらも夫は会社員だ。大橋はアロマセラピストの資格をとり、ロハスな生き方に憧れる女性たちから支持されている。
※週刊ポスト2012年3月16日号