春の浮かれモードに水を差すのが花粉症。薬をのんでも、マスクをしても、何をやってもダメ。揚げ句の果てには、うらめしく家の中から外を眺める毎日、なんてことに。でも2月28日、意外な救世主の存在が新聞で一斉に報じられた。<ダチョウの卵が花粉症を救う>、発見者は京都府立大学生命環境科学研究科の塚本康浩教授だ。
「春先にダチョウを見ていたら、まぶたが腫れたり、涙目になっているのがいたんです。そこで血液を調べたら、スギ花粉とヒノキ花粉に対する抗体の値が高く、花粉症状態だったんです。高い抗体は卵にも確認され、これが人の抗体より早く反応するために花粉症対策に使えることがわかりました」
塚本教授は子供のころからダチョウ好きで、もともとダチョウを使ったインフルエンザ対策の研究をしていた。
卵の中に含まれるインフルエンザウイルスの抗体を利用してマスクを開発。2008年、共同開発に取り組んでいたマスク製造メーカーの『クロシード』からインフルエンザの抗体マスクを発売した。つまり、すでに発売されているこのマスクが、インフルエンザだけでなく花粉症にも効くというわけなのだ。
すでにインフルエンザ予防でこのマスクを使っていたという40代主婦は、あまりの感激に目を輝かせこういった。
「春になると、目がかゆくなったり、鼻水が止まらなくなったりで夜も全然眠れなかったんです。でも、使い始めたら不思議と花粉症の症状が出てこなくなって。やっぱり効果アリなんですかねえ」
※女性セブン2012年3月22日号