何事もなかったかのように、とはいわない。しかし、1年前とは明らかに違う“動”の気配が写し出されていた。それは、生きるということへの強い思い――「3.11」から1年、被災直後と同じ場所をカメラに収めた。
ここでは2011年3月と2012年3月の岩手県釜石市の情景を、定点観測する。
「まさか、海ではなく川からの津波に襲われるとは」と地元住人。
全長1960m(開口部の300m含む)の世界一の湾口防波堤があることから、これほどの高さの津波を予想していなかった人が多かった。現在は100円バスが巡回している。
撮影■水田修
※女性セブン2012年3月22日号