3月10日、神宮前にあるイベントスペース「THE TERMINAL」(所在地:渋谷区神宮前)で、太田出版から発刊しているカルチャー誌『ケトル』が主催する「ラーメンズ片桐仁と決める!『食パンは何枚切りが1番旨いか選手権』」トークショーが開催された。
イベントの内容は、同誌2月号の特集「朝から開いているパン屋が大好き!」に掲載された企画「片桐仁に聞く、食パンは何枚切りが1番うまい?」を、実際にイベント会場で実演しようというもの。同誌のなかで、片桐氏は12、10、8、6、5、4、3枚切りを食べ比べ、「一番おいしいのは3枚切り」だと判定していたが、今回は、片桐氏だけでなく、会場にいる観客と一緒に食べ比べて再検証しようという試みだ。
イベントには、ゲストには、ラーメンズの片桐仁氏、ネット編集者の中川淳一郎氏、そして、パン切り包丁などを販売する株式会社タダフサの曽根忠幸氏が登壇した。イベントは、雑誌『ケトル』のパン屋特集のなかに登場した朝から開いているパン屋さんや、表紙を飾った女優の石原さとみさんのパン好きエピソードなどを紹介。ひとしきり、ケトルについての解説が終了した後、パンの実食が始まった。
パンの実食は、特集と同様に、一口サイズに切り取ったトーストしたパンを、12枚切りから順々に食べていくというもの。そして、最終的に、3枚切りまで食べ終わった後には、会場にいる観客から挙手制で何枚切りが一番おいしかったかをアンケートをとった。
その結果、「一番おいしかった」と会場の人の過半数が手を上げていたのが、3枚切り。その理由として「3枚切りは、外側がカリカリなのに、中身が信じられないくらいもっちりしている」「薄いパンだと食べた気がしない」などの声が多数聞かれた。
これにより、片桐氏も「日本人が一番好きなパンの厚さは3枚切りである」と明言。一方、一番人気がなかったのはサンドイッチパンと通称される12枚切り。「薄すぎる」「おいしくないわけではないが、カリカリすぎてまるでラスクのようだ」という声が上がっていた。
途中、パン切り包丁を販売しているタダフサの曽根氏によるパン切り包丁の実演なども行われた。通常、パンをパン切り包丁で切ると、大量にパンくずがでるものだが、このタダフサのパン切り包丁はパンくずが一切出ず、力を入れなくともスッときれいな切り口で切れるため、観客から「欲しい」との声が上がったり、実際にイベント終了後、自ら包丁に触ってみて、その手触りをたしかめてみるという人も多く見られた。