近い将来、確実に発生するといわれている、首都直下型地震や、東海地震、東南海地震。それらの大地震に備えての耐震強化は急務といえるが、いったいどこから手をつければいいのだろうか。防災アドバイザーの高荷智也さんはこう話す。
「最も危険なのは、家具の転倒・落下による圧死です。これらの備えは、各家庭が週末の日曜大工・DIYで行うことが充分可能。たった数時間の備えが生死を分ける可能性もあるのです」
そこで、週末にできる耐震強化術を教えてもらった。
【ポイント1】人の背より高い家具に注意
震度7では、たんすなどの家具が倒れて凶器になる。ドア付近に置くと、出口をふさいでしまうことも。「人の背よりも高い家具は倒れないよう固定しましょう」(高荷さん)。
【ポイント2】「突っ張り棒」は奥側に固定
家具を壁と固定するL型金具などはホームセンターで購入可能。おすすめは、家具と天井の間に入れて固定する「突っ張り棒」。「壁に穴をあけなくても固定できます。2本1セットで、家具の手前側より奥側に固定を」(高荷さん)。
【ポイント3】壁にもたれかけさせる
さらに、家具の手前側を持ち上げて、その下に厚さ5mmほどの木板や新聞紙などをかませるように敷く。「家具が壁にもたれかかり、前方に倒れにくくなります」(高荷さん)。ホームセンターなどでは滑り止めのついた専用マットも販売。
【ポイント4】お金をかけない工夫も
突っ張り棒の代わりに、天井と家具との間にぴったりおさまる立体物を置いてもよい。「段ボール箱が◎。少しでもすき間がある場合は、新聞などをかませて」(高荷さん)。
※女性セブン2012年3月22日号