夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、ご主人(37歳)がスーダン人で通信メーカー勤務の奥様(36歳)。女友達のご主人がアメリカ人で、その紹介で知り合いました。
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主人はアメリカに留学していたんですが、アメリカ人の学生友達から「日本の女性は朝、靴下を穿かせてくれるんだ」と聞き、「よしっ! 日本女性と結婚しよう」と決めたらしいんです。私ですか? するわけないじゃないですか! 主人は毎朝、「大和撫子って女子サッカーだけなのかなあ」と、ブツブツいいながら自分で穿いています。
そういった日頃の不満が溜まるのか、酔っ払うと「首都ハルツームで育ったスーダン人の精神を忘れない」といいながら、私に向かって「ペッ!」と唾を吐きかけてくるんです。「汚いから、やめてよ!」と怒ると、「これはスーダン人の挨拶する時の習慣で、汚いことなんてないよ。唾には魔除けの意味があって、かけることで、悪いものから身を守るんだ」ですって。
でも、この前、私が仕返ししたら、ピタっとやめました。夜、主人が私のベッドにもぐりこんできたので、「ペッ!」と唾を吐きかけてやったんです。「な、何をするんだ?」「悪い者から身を守るのよ!」今の日本、大和撫子なんていないんですからね!
※週刊ポスト2012年3月23日号