「お金が貯まる人は、自分の生活習慣にルールがある。そこから差がつくんです」という流通ジャーナリストの金子哲雄さんが、数々のワザを持つ女性・原崎朱美さんの買い物に同行&お宅へも行ってお金を貯める習慣を見せてもらいました。
原崎さんのコツの一つは「スーパーへは朝一番に行く」。というのも、朝は前日の残り商品に割引シールが数多く貼られて店内はお得がいっぱい。その日の特売品を買うためにも早く行くと“三文の得”。
原崎さんは子供を保育園に送り、パート出勤前のオープン9時に入店。目的のものを値引品や特売品から選ぶ。この日も食パンを100円でゲット。
二つ目のコツは「買い物リストに書いたものだけを買う」こと。ノープランで買い物に出かけると、つい安売り品に手を出すなど、余計なものまで買ってしまいがち。原崎さんは買い物前に必ず冷蔵庫にある食材をチェックし、メニューを決める。そして、必要な食材だけをメモしたリストを持って買い物へ。リスト以外のものはいくら安売りしていても買わないのが自分への約束。
三つ目に重要なのは「その日の相場で買うものを変える」ことだ。買い物リストにあるレタスが高かったため、野菜売り場を見渡して、4分の1カット118円がさらに50円引きシールの貼られた白菜をかごに入れた原崎さん。「メニューに影響がなければ、安い別のものへ変更します」。柔軟な対応で白菜を68円で買った原崎さんに、金子さんは「賢い!」。
原崎さんは語る。
「私の節約はどれも小さなことですが、“チリも積もれば山となる”です。貯金の目的はマンションの購入。夫の定年後にキャッシュで買うことを目指しています」と語る原崎さんは、夫と保育園に通う柊くん(6才)の3人暮らし。
夫の給料は財形8万円、社宅家賃4万円、そのほか厚生年金や保険、税金が差し引かれると、手取りは毎月16万円程度。原崎さんも美容院のパートで月8万円の収入があるため、月の予算は24万円。食費、日用雑貨代、保育園の給食代、ガソリン代、新聞代、衣類代などを8万円でまかない、そのほかはおこづかいや不意の出費に備える費用としている。
そして、毎月の貯金は10万円。この金額に金子さんは、「いまの時代、貯金界のK点(ケイてん)越えですよ」と感心しきり。
行きつけのスーパー選びの決め手になったのは、商品の回転が早いから野菜が新鮮なこと、それになにより安さだったという。
「お得な店を見つけて、そこだけで買うのも、お金を貯める習慣のひとつですね」と原崎さん。
※女性セブン2012年3月29日・4月5日号