キャンプ直後のインフルエンザに始まって、連発する駄洒落やおどけたパフォーマンスで、スポーツ紙の1面を飾ってきた横浜DeNAの中畑清監督。春田真・オーナーが「現段階で120%」と絶賛する宣伝効果は確かにあったというほかない。
しかし、肝心の野球の方は頼みの筒香嘉智が故障し、昨年1勝の国吉佑樹が開幕投手ときては、お寒い限り。
そんな中で中畑節がハチャメチャになってきた。
「見逃し三振は大嫌いだ」
「ベンチで声を出せ。チームの一体感が出る」
などとイマドキの高校野球でもいわないような“指示”を繰り返し、果てはこんな発言まで飛び出した。
「負けてもいい。元気だけは出そう」
こうも堂々と負けを容認されては選手もファンもガックリくる。この発言を聞いたファンは、「元気な100敗かよ……」と自虐気味に笑った。
監督の威厳もどこへやら。サインミスを「あれは自分の間違いだった、ゴメンナサイ」と選手に謝ったり、オープン戦に負けた試合後、スタンドのお客さんに「勝てなくてスミマセンでした」と頭を下げる。まるで欽ちゃんのゴールデンゴールズみたいだ。
「最初は微笑ましいけど、だんだん情けなくなってくる。ミーティングではチームの現状に危機感いっぱいの高木豊ヘッドコーチに“黙っててくれ”といわれてシュンとなってしまっていた」(球団職員の一人)
あれ、「元気」はどこへ……? ある新任コーチはこう呟いた。
「ヒドいヒドいと聞いてはいたが、来てみると実際に厳しい。エラいところに首を突っ込んじゃった」
※週刊ポスト2012年3月23日号