男の意地だの見栄だの、そんなちっぽけなものにこだわってしまうバカなダンナに困り果てている奥さんも多いはず。千葉県に住む専業主婦のHさん(38才)の夫(46才)も、どんなことにも“勝負”を持ち出して、無駄に頑張ってしまうバカダンナのひとりだという。たとえばサウナに入っているときでも、なぜか勝負が始まっちゃう…。Hさんが、そんなエピソードを教えてくれた。
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夫がサウナにはいるとすぐおじいさんがはいってきたらしい。そのときは何とも思わなかったらしいんだけど15分過ぎてそろそろ出ようとしたら、そのおじいさんが出入り口にデンと座って動かない。
それで「この人より先に出るわけにはいかない。勝負だ」と決めたらしいの。もちろん、そのおじいさんには何もいわず、夫が勝手にやってるだけなんですよ。3分、5分、8分…まだ相手は動かない。すごい粘りをみせたおじいさん。夫も滝のような汗を流しながら頑張る。
で、結局28分でおじいさんが立ち上がり、夫もあとに続いたっていうんですけど。
「なんてバカなことをしたのっ!」と怒ったら「あのジイさんなら勝てると思ったんだ」と。まさに夫の正体見たり、です。
夫は勝てそうな相手にしか勝負をしかけないんです。身長180cm超えの男が向こうから来ると道をゆずる。自分よりいい大学を出た男にはケチつけて親戚づきあいをしない。出世の早い同期もそう。だから私、夫にいいました。
「これから家で勝ち負けの話はしないで。とくに来年受験の息子には、ね」と。夫ですか? さすがに黙りましたね。
※女性セブン2012年3月29日・4月5日号