許せないクセや趣味、服装…。注意しすぎると、いつも押し黙る「バカダンナ」たち。いったい何を考えているのか――。テレビなどでトンデモ実験を行う異端サイエンスライターの川口友万(46才)さんが反論する。
* * *
美容整形から怪奇オカルト話まで、ウソかホントか実際に試して本を書く、それがオレの仕事だ。植毛手術では後頭部が血まみれ、昏倒する目薬を作ってのんで本当に昏倒、呪いの人形を抱いて寝る…と、我ながらやりすぎだと思う。
ミミズを刻んでこねてミミズバーガーを作ったときは、嫁にまな板のことで怒られた。ミミズをバラバラにしたまな板で夕飯を作らなきゃいけないと怒られたのだ。もっともだ。
昨年、テレビ番組で科学実験をすることになり、制作スタッフがどんな実験ができるか見せてほしいというので、ポテトキャノンを持ち出した。ガスを爆発させ、じゃがいもの弾を飛ばすのだ。100メートルは余裕で飛ぶ。
家の裏で撃ったら、バゴーン! 爆発音がご近所一帯に響き渡り、向かいのマンションの窓が次々に開いた。スタッフが帰った後で、嫁に場所を考えなさいと諭された。ぐうの音も出ない。
嫁や子供にサソリを食べさせ、子供の母乳を横取りする。ダンナがバカだと家族が迷惑。 だがしかし、ダンナが退屈だからと離婚した女友達はいるが、バカだから離婚したという話は聞かない。バカには慣れるのだ。うちの嫁は慣れた。
大丈夫、きっとみんな慣れる。ここで一句。“バカダンナ 梅が散り桜咲いても バカダンナ”。みんなもバカダンナ、手放すんじゃないぞ!
※女性セブン2012年3月29日・4月5日号