DREAMS COME TRUEの吉田美和(46)が21日、ロックバンドFUZZY CONTROLのJUONこと鎌田樹音(27)との結婚を発表したが、芸能界では年下男性と結婚する女性が増加中だ。8才年下の医療会社社長と結婚した小林幸子(58)、11才差婚の鈴木砂羽(39)、8才差婚の小雪(35)、13才差婚のほしのあき(35)など、“姉さん女房”が続々と誕生している。46才年下女性と結婚した加藤茶(69)など、年下女性との年の差婚が話題を集めているが、その逆バージョンも実は増えているのだ。「年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せ」とはいうが、年下クンを相手に選ぶ女性が増えているのはなぜか? その心理について、駒沢女子大学教授で心理学者の富田隆氏が分析した。
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まず、男性、女性に限らず、結婚と恋愛の多様化という大きな流れが背景にはあると思います。昔は“これぐらいの年齢同士で結婚”という世間の常識みたいなものがありましたが、そういった形にとらわれる人が減ってきています。年の差に限らず、夫が家事をやるなど家庭内でのお互いの役割分担も含めて、夫婦のあり方が多様化していることが大きなポイントといえるでしょう。
また、結婚の動機として、家庭を作って子供を作って子孫を残して…という考え方も以前はありましたが、いまはそうしたものよりもお互いの信頼関係をより優先している傾向があると思います。つまり、年の差婚というのは、より個人的な人間関係を大切にして結ばれた、その結果にすぎないということです。
年上女性を選ぶ男性の心理をみていきますと、そうした男性は精神年齢が高い傾向があると思います。よく、子供でも、同い年でも男の子のよりも女の子のほうが早熟で色んな知恵もついていて“お姉さん”だといわれますよね。男性は、自分よりも年上のそうした女性に惹かれる気持ちが伝統的にあります。
例えば戦後少ししてからの話ですが、石原慎太郎の小説『太陽の季節』に描かれている太陽族の世界でも、年上の彼女がいるというのは、ものすごく自慢だった。大人の女性を相手にできる立派な男性という意味を持っていたのです。その意味合いは、いまと昔では多少違うかもしれませんが、いまでも年上の女性といい関係を作れるというのは、それだけ成熟した男性であることを周囲に誇示できる面があるのではないでしょうか。
それに加えて、若い男性から慕われる女性というのは、単に女性として魅力があるだけでなくて“グレートマザー的要素”というのをキャラクターの中にかなり持っているのではないでしょうか。つまり、人間関係において、人を包み込んで相手を育てるとか、母親が果たしているような力を発揮できる要素を持っていることで、結果として年下男性からも好かれやすい面があると思います。
ただ、こうした年の差婚は、相手が年上だと甘えられるという面はありますが、ただ甘えるだけではなくて、成熟した面もないと破綻してしまいます。男性と女性、どちらが年上でも、関係を継続するためにはこうしたバランスが必要ということは、共通しているのではないでしょうか。