10代半ばの女子ほど、自分が他者からどう見られるか過敏な時期はない。そして今、昔とは違い、そんな女子の美意識をバックアップする様々なアイテムが発売されている。なかでも長いまつ毛、パッチリ黒目、二重まぶたなど、目に対するコダワリは時代をこえて長い間女子の関心ごとの一つ。
そんななか、女性から圧倒的な支持を得ているファッションモデル・益若つばさらがプロデュースし、「大人可愛い」をテーマにかかげる「ドーリーウィンク」(つけまつげ)や、手軽に二重まぶたにすることができる「アイトーク」など、目に関するアイテムを手がけるコージー本舗の広報担当者・玉置さんに、商品の開発の背景にはどのような女子の切なる要望が秘められているのか、開発にあたりどのようなリサーチや経緯があったのかを取材した。
――今、10代の女子は「美」において何を最大の目的としているのでしょうか?
やはり最重要なポイントはアイメイクになっています。ただ、以前のアイメイクは“ともかく目を大きくする”というものでしたが、今はもう少し先、“洗練されたもの”を目指しています。目を強調しつつも、ある程度自然さを残したいというニーズが強まってきています。
――ナチュラルさですね。
時代によりアイメイクの流行はありますが、皆がアイメイクの技術が長けてきた、ということもあります。自分の目にあったメイクをすることができるようになってきています。
メイクのなかで、ポイントメイクで一番印象が変わるのが、アイメイクです。リップメイクが流行っていた、眉がはやっていた時代というのがあり、アイメイクはもはや“定番”だった部分。でも、アイテムが高価だったり、あまり“手軽”とはいえない時代が長かった。ところが技術が進歩し、価格も使いやすさも手頃なアイテムがどんどん出てきました。アイメイク用品を一般の人が手に取りやすくなってきたのです。
――10代女子の生の声を知るために、どのようなことをおこないましたか?
直接話をきく機会をもつということを大切にしました。ポーチの中身をみせてもらったり、メイクの手順とか、二重まぶた商品を何歳くらいからはじめるのかなどを聞きました。
年々、中学生になったばかりでもメイク道具一式をもっていたり、知識も豊富になっています。携帯電話やスマホ、ネットなどの発達により得られる情報のスピードと量が多くなっているのは実感します。
そして、初めてメイクをするのが私たちの時代だと色付きリップ、といったところだったのが、今はビューラーから入る子も多い。そういうところからもアイメイクが重視されているのがわかります。「何をするか」より、「どこの部分を攻めるか」を大事にしているようです。
――憧れの芸能人がいたりするのでしょうか?
昔ほど、“誰になりたい”という目標は強くありません。それよりも、“自分の見せ方”を研究するようになってきているようです。
――たとえば個性それぞれなAKB48が人気なように、自分は自分らしく、そのうえで可愛くありたいという時代ともいえるのかもしれませんね。
――商品開発において、苦労した部分などがあれば、教えてください。
弊社はつけまつげを国内で初めて販売した会社なんですが、その接着剤を研究するときに開発していくなかで、二重まぶた化粧品のためにもいいものができてきました。目というのは特にデリケートな部分なので、現在も改良は重ねています。目にかかる負担が小さいという点で、ユーザーの皆様からも信頼いただいています。
最後に玉置さんは「10代の女の子は大人になる前の、自分の顔に“折り合い”がついていない時期。目元が変わることで、これからの自分について積極的になったり、変わっていくなど、アイメイクの影響は大きいといえます」と分析する。手軽なアイメイク化粧品は彼女たちの変身願望を叶えてくれる第一歩、なのかもしれない。