韓国のウェブ上で連載されていた漫画『STEEL RAIN』が日本に上陸し、話題を集めている。
この漫画が注目を集めた理由は、北朝鮮の金正日総書記の死亡を“予告”していたこと。ストーリーは、金総書記が死亡しその直後に北朝鮮内部で起きたクーデターにより、朝鮮半島が4日間に渡って緊張と混乱に包まれる、という内容だ。
昨年12月に実際に金総書記が死去したことで、同作への注目度は急上昇。韓国のネットユーザーたちはネット上でさまざまな反応をしている。
「第三次世界大戦が起こるのでないかと思わされた」と、今後の世界情勢を心配する声や、「“北”との外交関係が朝鮮半島を平和にするために必要なことだと感じた」と、韓国が北朝鮮に外向的なアプローチを続けていくことが重要だという意見もあった。
ほかにも「フィクションだと思えない何かを感じた。この漫画を見て、北朝鮮が2012年も挑発してくるのであれば、朝鮮半島はどうなるのだろうかといろいろ考えさせられた」と、韓国と北朝鮮の緊張関係の高まりを懸念する声も。
同作は、最終的にはアメリカ、中国を巻き込み、核危機にまで発展していく。展開は非常にスリリングでリアルだ。くしくも現実では、北朝鮮が「衛星」とする長距離弾道ミサイルの発射実験を4月に行うと予告し、世界中に緊張が広がっている真っ最中だ。こちらも、金総書記死去後の混乱をある意味では“予告”していたともいえる。
同作は、『少年サンデー』から派生した無料WEB漫画サイト『クラブサンデー』で現在、4話まで無料配信しており、日本でも注目を集めそうだ。