ここ最近、芸能界では年下女性と結婚する男性芸能人が相次いでいる。金か? 地位か? と僻みの1つも言いたくなるこの年の差婚だが、医学的見地から見ると、合理的な側面もあるようだ。
「加藤茶さんの45歳差はいささか過ぎるとしても、10歳差、20歳差は医学的にはちょうどいい関係だと考えられます」
と話すのは、医師で日本家族計画協会クリニック所長の北村邦夫氏。その根拠は、性欲に深くかかわり、性欲ホルモン、愛情ホルモンとも呼ばれるテストステロンという男性ホルモンの量にあるという。
「男性の性欲の強さは、精巣と副腎から分泌される男性ホルモンのテストステロンの分泌量によって決定されます。テストステロンの量のピークは18歳から20歳にかけてで、その後は加齢とともに徐々にではありますが、減少の一途をたどっていくのです。
一方の女性の場合、卵巣と副腎から分泌されるテストステロンの量自体は年齢でほとんど変わりません。ただし、加齢によって女性ホルモンの分泌量は増減します。この女性ホルモンの増減によってテストステロンの量が相対的に高まっている時が、性欲が高いと考えられます」
女性ホルモンのピークは20代で、30代後半から40代で急速に減っていき、50歳前後で閉経を迎えるのが一般的。つまり男性ホルモンの相対的な量は、20代では低く、30代後半から40代にかけて急激に高まることになる。
テストステロンの分泌量等に基づいた男性と女性の性欲レベルの変化を見てみると、性欲が下がりゆく50代男性と性欲がいまだ成熟していない20代女性が、ほとんど同じレベルになっている。これが同世代の男性になると、男性の方が性欲が強く、女性は体ばかり求められ、不満を抱きやすくなるのが一目瞭然。そしてもう一つ、40代女性と20代の男性も性欲レベルが近いことがわかる。
先日、ドリームズ・カム・トゥルーの吉田美和(46)が19歳年下の男性と結婚を発表したが、この2人の結婚も性欲の面から見れば極めていい関係だといえるわけだ。
※週刊ポスト2012年4月6日号