大阪府立和泉高校の卒業式で、国歌斉唱の際、教職員が本当に歌ったかどうかのチェックを行ったと報じられ大きな批判を浴びた中原徹校長(41)。その後、経緯を知った橋下市長が「口元を見るのは当たり前で素晴らしいマネジメント」と記者団に語ったことで、報道が過熱。
朝日新聞は3月16日付社説で、〈卒業式で口元を監視することが優れたマネジメントといえるのだろうか〉などと、中原校長と橋下市長を批判した。渦中の中原校長がインタビューに応じた。
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マスコミは恐らく、僕よりも橋下市長を含めた批判記事を考えているんでしょう。けれど事実に基づかない脚色した報道が多く、特に『報道ステーション』(テレビ朝日系)はひどかった。
「口元より生徒を見て」という女子アナのコメントを聞いたときには怒りを覚えました。校長は最前列で歌っているので、生徒の顔は見られません。その代わりに、卒業生353人の名前が読み上げられる際に、ひとりひとりの顔を壇上から見て、別れを惜しみました。
あれだけ私を批判した報ステからは何の取材も受けていません。実態を取材せず、当事者の話も聞かずに無責任な報道をした。
また報道では、僕が橋下市長と大学の同期で盟友だとかいわれていますが、盟友じゃないですよ。僕たちが2人で、一定のイデオロギーを実現させようとしていると、そういう猜疑心があるのかもしれない。橋下の犬、なんていう人もいますが、橋下市長が保護者による不適格教員の申し立て制度を提案したときに、僕は異論を述べています。
※週刊ポスト2012年4月6日号