AKB48を卒業することを発表した前田敦子(20才)。AKB48結成時から“絶対的エース”としてグループを支えた前田だが、決して順風満帆というわけではなかった。
2005年12月、AKB48初期メンバーとして秋葉原の劇場のステージに立ち、アイドル人生をスタートさせた前田。だが、AKB48入りする前は、人前に立つのが苦手で内気な女の子だった。そんな彼女の性格が少しでも変わればと願った母親の勧めでオーディションを受け、見事合格したのだが、その性格はAKB48入りしてからも、なかなか変わらなかった。
しかし、前田の思いとは裏腹に、彼女の“無防備な純粋さ”に魅力を感じたという総合プロデューサーの秋元康氏は彼女をセンターに抜擢した。
「結成からしばらくして、前田さんがセンターで歌う曲が準備されたんですが、このとき彼女は“私は歌がうまくないのにどうして…”と涙を流したんです」(音楽関係者)
そんな前田に転機が訪れる。彼女に初めて映画出演のチャンスが巡ってきたのだが、当時の前田はひとりで仕事をすることに恐怖を感じ、部屋に引きこもってしまった。しかしこのとき、母親の「いまのお仕事はやりたいから、やってるんだよね?」という言葉によって、前田は少しずつだが、前を向くようになっていく。
その後、月9ドラマや映画、さらにはバラエティーと“AKB48の顔”として各メディアに露出を増やしていった前田。そして、2009年7月に行われた第1回選抜総選挙。彼女は圧倒的な強さで1位を獲得、名実共にAKB48の“絶対的エース”となり、こう誓ったのだった。
「私はAKB48に自分の人生を捧げると決めています」
しかし、このときのある事件が彼女の心に消えないトラウマを生むこととなる。前田のあまりの大本命っぷりに、2位の発表の際、アンチファンから心ない「前田」コールを浴びせられたのだ。彼女にしてみれば、“私が何か悪いことした?”という思いだったに違いない…。
※女性セブン2012年4月12日号