異動、入社など人が動く季節は思わぬメールのトラブルが増える時期でもある。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏は、「サラリーマン生活を終わらせかねないメール地雷にご注意」と、実例を紹介する。
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今やビジネスに不可欠な電子メール。このメールなのですけど、期の変わり目で異動・退職や新入社員の入社がある3月、4月は会社ではメールのトラブルが続出するのですね。仕事のメールは、サラリーマン人生オワタ状態になりかねない危険をはらんでいるわけですよ。実例を交えつつ、対策をご紹介しましょう。
■ 寿退職メールを全社に同報「こいつら、付き合っていたのかよ!」
大婚活時代であり、配偶者の年収も下がる時代なので「寿退職」という言葉自体が死語になりつつありますが、とはいえ結婚をキッカケに転職をする方はいらっしゃいます。ここで、退職ご挨拶メールを送信するわけですね。
職場の元上司と結婚し、退職することになったAさんは退職ご挨拶メールを送信。しかし……。間違えて「全社」を送信先に指定。「あいつら付き合っていたのかよ!」会社に残る旦那さんが居づらくなったことは言うまでもありません。よく言うと熱愛ですが、悪く言うと部下に手だしていたのかよって話ですからね。
この、メールの送信先にグループを指定してしまうというミス、グループウェアを導入している企業でよくあるのですよねえ。他にも、管理職の年俸テーブルを全社同報してしまい、若手、派遣社員のモチベーションが下がりまくりということも。
■ 同期向けご挨拶メールで会社批判。人事に転送されまくり。
入社してからのギャップに苦しみ、早期に転職を決意したB君。会社の同期メーリングリストに退職挨拶メールを送信。「同期の皆だから話すけど……」と、会社批判を激白。でも、同期は上司や人事に転送しまくり・・・。あっという間に人事部長にもバレてしまった。そう、信頼している仲間でもさすがに心配して転送してしまうわけですねぇ。
彼のような、何もわかっていない若手社員なら可愛いものの、ベテラン社員でも悪口メールは転送されてしまうものです。ある会社のベテラン社員は、経営トップ層の批判メーリングリストを立ち上げたなかなかの強者なのですが、一部で熱狂的な支持者がいつつも、やはり密告され嫌われてしまいました。
会社でのあなたの善良なキャラが一気に壊れてしまうことも。何かやばいことを書いたら転送されるものだと思ってください。
■ ナメたメールでいきなり嫌われる
新入社員のC君は、何でもメールですまそうとすることで、部内ですっかり有名に。真正面に座っている上司に質問メールを送るのは序の口。「どなたか営業同行してください」「美味しい営業先を教えてください」など何でもメールで質問するように。ついには、メールを送っても無視されるようになってしまいました。
何でもメールで済ませようとするというのは新入社員がよく陥る罠ですねぇ。
■ 一部の顧客向け特別値引きがバレる
これも宛先ミス系です。一部の顧客について、特別にサービスを無料で提供するという施策を行なっていたJ社。値引き対応について社内の上司とメールのやり取りをしていたところ、間違って別の顧客に送信……。その顧客から「うちもタダにしろ!」という話がきて、値引き対応せざるを得ない状態になりました……。
宛先指定ミスが外部に飛び火というわけですね。特に最近では、宛先欄に一部の綴りや名前を入れるだけで指定できるようになっているわけですが、ここで指定ミスが起こるのですよね。