アンチエイジングの“切り札”として、全身の老化にブレーキをかける遺伝子「サーチュイン」に注目が集まっている。
この遺伝子には、単に老化を遅らせるだけではなく、脂質の代謝を促して肥満を防止する働きがあるため、ダイエットにもつながる。また、認知症や糖尿病、動脈硬化といった病気の改善・予防にもかかわる“夢のような”効果ばかりなのだ。
サーチュイン遺伝子の研究をしている金沢医科大学教授の古家大祐さんによれば、“腹七分目”の食事をすることで、この遺伝子をうまく働かせることができるという。
まずは、ご飯、パンなどの糖質を減らし、野菜を増やすことから始めると無理がないという。カリウムの豊富な生野菜、食物繊維の豊富な根菜類などは、ローカロリーなのでカロリー制限になるうえ、高血圧の予防にもおすすめだという。食事の回数も、1日2食でも3食でも、自分に合うほうを選べばいいという。ただし、間食はNG。空腹の時間をできるだけ長く持つように心がけよう。
また、食べる時間は重要だ。夕食はできるだけ早くとる。
「遅くとも夜8時までにはとって、翌朝の食事まで、絶食時間を長くとることです。その間にサーチュインが活性化します。アンチエイジングは、夜寝ている間に行われるのです」(古家さん)
運動でカロリーを“消費”することでも、サーチュインを活性化できる。1日に1万歩を目標に歩く、エレベーターに乗らないで階段を歩く、といった日常的な運動で効果が出るのだ。
「運動でも食事でも、合計で25%摂取カロリーを減らせばそれでいいのです。ちょっと食べすぎたと思ったら、次の食事を控えめにしたり、運動をすることでカバーできるのですから、無理なくできるはずです」(古家さん)
※女性セブン2012年4月12日号