いよいよ熱いペナントレースの火蓋が切って落とされた。贔屓にしているチームの勝敗が気になるが、それを左右するのはひとえに監督の采配次第。どの監督も、大きな不安を抱えているようで……。
楽天・星野仙一監督は、開幕3日前に東京で行なわれた激励会に、わざわざ仙台から駆けつけたものの、三木谷浩史・球団会長と島田亨オーナーは揃って欠席した。中日監督時代だったらケガ人が出る事態である。しかし星野監督は、
「オーナーは、優秀な外国人選手獲得のため渡米中なんでしょう」
と皮肉を漏らしただけ。選手たちはほっと胸をなで下ろした。
オープン戦でのチーム打率は12球団中2位、防御率も3位なのに勝敗では負け越した。となると、監督采配の責任のように思えるが、それは誰もいえない。
「これまでは星野さんが怒る前に、山崎(武司)さんが代わりに怒ってくれていたので、星野さんも黙っていた。しかし山崎さんが古巣に帰って、“緩衝材”がなくなった。開幕前からイライラする状態が続いているし、カミナリが落ちるのは時間の問題です」(球団スタッフの1人)
若いチームに「カミナリ親父」の効果はあるのか。監督の“先祖返り”がプラスになるかは未知数である。
※週刊ポスト2012年4月13日号