黒いレースのビスチェにTバック、白い肌にことさら映えるパープルのストッキングに彩られた足首にはなぜか赤い縄が巻かれている。怯えたような表情でこちらを見つめる黒髪の美女が身悶えするかのようにシーツの上でゆっくりと足を開く――。
これは今、「AVよりエロい」と業界で最も注目を集めている“熟女グラドル”壇蜜(31)の新作(『Nymphomania3』)のひとコマ。アマゾンのアイドルDVDランキングでも売り上げ1位を快走中である(3月28日時点)。
古くはアグネス・ラムや河合奈保子の水着姿に心をときめかせ、優香や小池栄子をグラビアアイドルと思ってきた人にとって、現在のグラビア最前線はまさに“隔世の感”がある。
何が違うって、ざっくりいうとまず水着の面積が半分しかない! 前出の壇蜜のようないわゆる着エロ路線のヒットが、王道のアイドルたちを覆う布面積まで大幅にカットしているのだ。
DVDメーカー関係者がいう。
「着エロという言葉が定着したのはインリン・オブ・ジョイトイ以来ここ10年ほどのことですが、影響は10代後半から20代中盤までのアイドル全般に及んでいます。
昔はビーチで笑って走るだけで商品になったのが、ほしのあきあたりから露出が高まり、最近は吉木りさや川村ゆきえ、杉原杏璃といった青年誌の表紙を飾るような若い子でもヒモパン、四つん這い、オイルマッサージが定番。何作目かになれば手ブラなど過激なポージングのオファーが出る。まだ20歳前後の篠崎愛や佐山彩香といった有望株でさえバストやヒップは“半分出す”のが常識です」
※週刊ポスト2012年4月13日号