爆笑問題・太田光の父・三郎さん(享年83)が3月19日に急性循環不全のため、この世を去った。昨年1月に脳梗塞と心筋梗塞で倒れ、入院。以来、1年以上寝たきりの状態になっていた。
太田は多くのレギュラー番組や雑誌の連載を抱えるなか、週に1、2回は仕事先からそのままタクシーを飛ばして、三郎さんが入院している埼玉県内の病院に駆けつけた。
病院関係者はこう証言する。
「深夜に駆けつけたこともあれば、夕方だったり、昼間だったり、本当に仕事の合間を縫って来てました。事務所の車だと、スタッフを待たせることになるからと、あえてタクシーを利用していたようですね。タクシー代は、都心から往復で4万円ほどしますから、ものすごい金額になっていたと思いますよ」
三郎さんの病室は個室。人工呼吸器をつけ、コーコーという音が部屋に響く。食事は鼻につけたチューブから流動食を入れていた。太田の母親がいう。
「主人も最初のうちは光のことがわかっていました。でも、途中からこちらが話しかけてもほとんどわからなくなるような状態でした。でも、それでも光はしょっちゅう見舞いにきてくれて、ずっと主人に付き添っていてくれたんです」
意識はなく、「あぁ~」という声をたまに出すのみ。それでも太田は話しかけ、生まれて初めてゆっくりと過ごす父子だけの、男同士の時間を大切にした。3月27日放送のラジオ『爆笑問題カーボーイ』(TBSラジオ)で、太田はこんな話をしている。
「落語聞いたりしてね。(古今亭)志ん生。初めてですね、そんなことしたの。親父から志ん生習ったんだけど。“聞いてるのかな?”って思うんだけど、そのときは“あ~”っていったりするのは止まるんだよね」
親子水入らずの時間を1年2か月にわたって過ごしたが、3月19日、三郎さんは息を引き取った。
※女性セブン2012年4月19日号