近年、40代になっても現役を続けるプロ野球選手が増えており、コーチより年上である選手も珍しくない。中日でいえば、現役最年長の山本昌(46)は近藤真一投手コーチ(43)よりも3歳年上だし、楽天から移籍してきた山崎武司(43)も井上一樹打撃コーチ(40)の関係も同様である。
この場合、コーチはどう接しているのだろうか? スポーツ紙記者が語る。
「これほどの大ベテランともなれば、コーチがとやかくいうこともないですし、自分からアドバイスを求めない限りは、特に指導に当たることもないでしょう。中日の場合は権藤(博)投手コーチ(74)や宇野(勝)打撃コーチ(54)もいますからね」
ただ、やはり年下コーチは気を遣うようだ。ある試合前、山崎に善村(一仁)補佐コーチ(40)がノックをしていた時、山崎の取れる範囲にフライを打ちあげようとするも、なかなかうまくいかないことがあったという。
「善村コーチが『すみません! すみません!』と謝りまくっていました。山崎がなにかプレッシャーを与えているわけではないのですが、自分が年下だから勝手に気を遣い過ぎていたのでしょう。
ただ、取れそうな打球を山崎が2つも取り損なっても、お咎めはなし。ゴロのノックも、山崎はかなり後ろに逸らしていた。といっても、本当は渡邉(博幸)内野守備走塁コーチ(41)が指導しなければいけないはずですが……」(同前)
立場上はコーチのほうが上であるはずだが、やはり年上には気を遣うのは、体育会系として当然のことなのだろう。