男というものは何かと見栄を張ってしまいがちだが、福岡県在住のパート・Aさん(40才)は、通信会社で働く夫(38才)のあまりにセコい見栄にお困りの様子です。以下、Aさんからの嘆きです。
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夫の趣味は、高級車のカタログを集めること。夫が学生のときから使っていたカラーボックスにビッシリと、車種別、年代順に並んでいるの。家を建てたときのローンも気が遠くなるほどあるし、車を買い替えるお金なんかびた一文ないのにさ。
ふらっと車のディーラーに立ち寄って、いかにも買う予定があるふりして、最後にカタログもらって帰ってくる。それだけじゃない。たまに高級車を「試乗してみませんか」といわれるんだって。実はそれが狙いなのよ。
「いいって一応は断るけど、どうしてもっていうからさ」
試乗してきたときの夫のうれしそうなこと。一度だけ、ついて行ったことがあるんだけどさ。いま乗っている軽自動車をディーラーから少し離れたコインパーキングに止めてわざわざ歩いて行くんだからわけわかんない。
「どうして?」って聞いたら「お前な、ナメられたら終わりだろ」だって。どんだけ見栄はりたいのよ。ダンナって大企業の下請け会社のそのまた下の孫請け会社に勤めているのね。ディーラーでアンケートを書くとき、全部、省略して親会社の名前を書くの。しかも、いま乗っている車聞かれて「ベ、ベンツ」だって。
「一生買えないけどせめてオーナーになった気分だけ味わいたい」んだって。
※女性セブン2012年5月3日号