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顔面マヒが出現したら発症2日以内に抗ウイルス薬を飲むべし

 顔面マヒは、ヘルペスウイルスによる顔面神経炎が原因の一つである。過労やストレスで、耳の周辺に湿疹がでて、相前後して顔面マヒが出現するタイプがラムゼイ・ハント症候群である。これに対し、湿疹はでないが、突然顔面マヒが出現するのがベルマヒである。

 いずれも顔面神経節の膝神経管で顔面神経炎が起こっている。重症では後遺症が残り、マヒの方向に口や頬の筋肉が引っ張られ、口を開くたびに片眼が勝手に閉じる『病的共同運動』が起こる。顔面神経マヒのリハビリが専門の帝京大学病院リハビリテーション科の栢森良二教授に聞いた。

「表情筋のマヒがでたら、抗ウイルス薬をできるだけ早く飲むことが大切です。発症2日目までに服用すると、ウイルスの増殖が抑えられます。また、同時に副腎皮質ホルモンの服用で炎症による浮腫を少なくできます。

 後遺症がでるかどうかは2週間目の検査でわかりますが、実際に後遺症がでるのは4か月を過ぎてからなので、その間に低周波やハリ、百面相運動などを実施するのは逆効果で後遺症が残ります」

(取材・構成/岩城レイ子)

※週刊ポスト2012年4月27日号

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