『メルマガNEWSポストセブン』では、『ウェブはバカと暇人のもの』の著者としても知られるネット編集者の中川淳一郎氏が、その週にネットで話題になったニュースのツボを解説している。今週も、
「『うわっ……私の年収、低すぎ……?』のモデル公募だぜ!」
「元ももいろクローバー 早見あかりのブログにコメント殺到」
「教育評論家・武本真樹夫氏がAV女優・蒼井そらを憎むに至る背景まとまる」
など、その週にネット上で起きた様々な事件を紹介しているこのコーナー。なかでも今週「もっともネット的」とでもいうべきネタが、「著作権法違反で逮捕男 自分のHPに自分の逮捕記事が自動掲載される」という事件だ。
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千葉県八千代市の無職男(25)が、千葉県流山市のホームページのコンテンツ「先輩職員からのメッセージ」の内容を自身のブログ『流山日日新聞』に掲載し、著作権を侵害したとして逮捕されました。
この男はかつて3か月間同市の臨時職員をしていた過去があるようで、『流山日日新聞』を見てもけっこう流山市をPRしたい気持ちがプンプン出ているんですよ。市を愛するがあまりにやらかしてしまったことだと思うのですが、この男、市に対し、苦情のメールを送ったり、職員を誹謗する内容のコンテンツをアップしていたようですね。
こうした“コピペ”に断固たる措置を取ったわけですが、私が今回もっともツボにハマったのは、『流山日日新聞』には、流山市にまつわるニュースを自動で表示する機能がついていたことですね。
『SankeiBiz』には、「個人ブログに流山市HPを無断コピー 著作権法違反容疑で無職男逮捕」という記事が掲載され、この25歳無職男が実名入りで報じられました。そして、『流山日日新聞』にも、きちんと丁寧にこのニュースの見出しがアップされ、自らの犯罪行為が自身のウェブサイトに残り続けてしまったことについては、ちょっとした同情の念を抱くことを禁じ得ません。
そして、この容疑者の名前は「万亀夫」だったのですが、ネット上では「まんかめお?」や「まきお?」といった読み方に対する予想が多数出ていましたが、彼の親が彼が生まれた時に「長生きしてね!」という意図を込めて名付けたことを考えると、なんとも悲しい気持ちになるものです。