“金属疲労”みたいなものなのか、年をとるとどうしても膝が痛くなって…なんて嘆いているアナタ。実は膝の痛みに年齢は関係ないという説があるのをご存じですか? ではなぜ膝は痛みだすのか? その謎は意外な生活習慣にあったのです。膝が痛いときの応急処置について、朝青龍の元トレーナー・井関光男さんに聞いた。
膝を曲げるときに痛みを感じたら、応急処置として膝のお皿部分をつかんで動かしてみよう。
「この部分は膝蓋骨といって、膝を曲げることによって動くのですが、このまわりが硬くなると膝が痛みだします。つかんで動かすことによって可動性がつき、膝蓋骨のまわりがやわらかくなり、痛みも和らいで、膝の曲げ伸ばしも楽になります」(井関さん・以下同)
この方法は、特に膝の内側の痛みが緩和されるそうだが、これから運動を始める人にも効果的。
膝のお皿の動きが悪いまま、ウオーキングやジョギングを始めると痛みの原因にもなりかねないので、準備運動もかねてしっかりと動かしておこう。
「足首をやわらかくする体操のあとに取りいれるとより効果的ですね。足首の筋肉が硬いと膝の動きも悪くなります。まずは、足首をやわらかくしてから、この運動を取り入れるとより膝のまわりの動きがよくなります」
脚の曲げ伸ばしもできないほど膝が痛い場合は無理をせずに安静を。このとき、気をつけたいのは温めるのではなく、冷やすこと。
「痛みというのは炎症です。炎症を起こすと熱が出て、痛みを伴ってしまうので、まずは冷やすほうが効果的なのです」
冷やすのには、冷たいタオルか冷却用シップを貼る。
「ただし、氷など冷たすぎるもので急激に冷やすとかえって筋肉が硬くなってしまい、膝の動きが悪くなってしまいます。できれば冷却用シップなどでゆっくりと冷やすほうが負担なく炎症を鎮められます」
歩けないほどの痛みを伴う場合は軟骨がすり減っているなどほかの症状の疑いも。
「痛くても歩ける程度なら、今回、紹介したエクササイズや歩き方で、骨盤の位置を正常に戻せば解消できます。ただし、歩けないほどの痛みがある場合は、無理をせず、かかりつけの医師などに相談してください」
※女性セブン2012年4月19日号