夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、カード会社に勤務のご主人(37歳)。奥様(38歳)とは幼なじみだそうです。
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妻とは家が近所でよく一緒に遊んでいたんですが、当時からメガネをかけていた僕は『ドラえもん』ののび太に似てるということで、本名の「健太」ではなく、「のび太」と呼ばれていたんです。「小さい時から呼び慣れているし」と、結婚してからも「のび太くん」で、「アナタ」なんて一度も呼んでくれません。
でも困るんですよねぇ。近所の人からは「ユニークな名前ですね」といわれるし、5歳の息子も幼稚園で父親の名前を書く欄に「のび太」と書き、不審に思った先生から問い合わせがあったことも。
でも、ラッキーな出来事が! 『ドラえもん』をモチーフにした車のCMで、二枚目の妻夫木聡がのび太を演じていますよね。それを見た妻が「もう、アナタのこと、『のび太くん』って呼ばない! だって、妻夫木くんとイメージが全然違うんだもん」と、突然の“のび太くん封印宣言”で、「健太くん」と呼んでくれるようになったんですよ。
ありがとう! 僕もキミのこと、心の中で密かに「ジャイ子」と呼んでいたけど、封印するね!
※週刊ポスト2012年5月4・11日号