あなたの夫はまだマシかも? 度を超えたオバカっぷりで、妻をあきれさせウンザリさせる夫もいる。「バカダンナ」を自称する大阪の発明家・木原健次さん(74才)は、妻から離婚を突きつけられたこともあるそう。それでもオバカな発明を続ける理由とは?
「世の中のため」といいながらも、ほとんど役に立たない珍発明を生み続けて30年以上。“なにわのエジソン”の異名をとる木原さんは、まさしくバカダンナのひとりだ。
「バカダンナ? そういってもらって光栄ですな。私の場合、まだ使えるものをごみにするような発明ばっかりやからね。
テレビや雑誌で私の珍発明をぎょうさん取り上げてもらったけど、そのたびに女房は“恥かいた! 離婚や!”って激怒して。それでも女房の好物とか買ってきてご機嫌とっていままでなんとかやってきましたわ」
木原さんがこれまで生み出した発明は軍手をただつなぎ合わせただけの“軍手マフラー”や、首を動かしてヘルメットについた角に玉や輪を入れる“輪投げけん玉ヘルメット”など600点以上にものぼる。
発明にお金はかけず、家にあるものでまかなうが、これも妻に怒られる理由に。
「家にあるざるで“1人玉入れ”っていうのを作ったときもね。ええアイディアやと思って、ざるの上に筒をボンドでくっつけて…と夢中になると、つい怒られたことを忘れてしまうんですわ。それで後から女房に“あのざるどこにあるか知らない?”って聞かれて、“あ、発明に使ってしまった”っていったらまたどやされて。それの繰り返しですねん」
しかし70才を過ぎたころから奥さんにもある変化が。
「もうこの年になると、あほな発明に夢中になって元気でいてくれたらそれでええと思ってくれているみたいなんです」
ガハハと大笑いする木原さん。バカダンナは世の中のため、ひと役かっているとも。
「私らみたいなアホなことしている人間がテレビや雑誌に取り上げられるということは日本がまだ明るいということ。暗いニュースばっかりのときはこんなバカダンナ、世の中に出てきませんからね」
これからもユニークな発明で世の中を明るくしていきたいと語った。
※女性セブン2012年5月3日号