4月13日、さいたま地裁は、連続不審死事件で男性3人の殺人罪などに問われていた木嶋佳苗被告(37才)に死刑判決を下した。
「死刑判決が出た、まさにそのときも、佳苗の顔は全然変わらない。本当に変わらない。そして、いつものように足を床から浮かせて、プラプラさせてるんです。死刑判決も予想していたことなのかもしれません。動揺はまるで見られませんでした」
そう語るのは、100日にわたった木嶋被告の公判全36回をほぼすべて傍聴し、傍聴記をまとめた『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』(朝日新聞出版)の著者でコラムニストの北原みのりさんだ。
死刑判決が下されたその夕方、続いて衝撃的なニュースが流れた。木嶋被告が1万2000字に及ぶ手記を、朝日新聞紙上で公表したのだ。
<この度は、心ならずも、世間を色々とお騒がせ致しました>
お詫びから始まる手記は、すぐに検察や警察の取り調べ批判に転じ、マスコミを通じて世間に広まった“木嶋像”を真っ向から否定。その半生を振り返りながら、自分の存在がいかに特別なものであるかを、ことさら強調する内容だった。北原さんがいう。
「死刑判決の後というタイミングが佳苗らしい。判決の日、“みんな知らないでしょうけど、今日の午後、私の手記出るんですよぉ”と考えていたと思うと不気味です。どんな状況にあろうと、上から目線で、上の立場にいたがる佳苗らしいタイミングだと思いました」
※女性セブン2012年5月10・17日号