2003年12月、渡辺謙(52才)と前妻との泥沼の離婚裁判が続くなか、当時、大学生だった長男で俳優の大(27才)が『週刊文春』に、謙に宛てた手記を掲載。そのなかで、振り込まれる生活費が一定でないなどと暴露し、これを機に、父子は断絶状態となってしまった。
断絶からの8年間、大は父に対して、どんな思いを抱いてきたのか。大本人に話を聞いてみた。“断絶”の原因となった告発記事に対しては、いまは反省しているという。
「当時、未成年だったし、何もわからないままやってしまったという部分が多かったんです。はっきりとぼくのフライングだったなと…、父には直接ごめんとは謝っていないんですけど、完全にぼくのミスだと思ってます」
文春の記事には、毎月の生活費が謙から定期的に振り込まれなかったとあるが、大によれば、これは自分の勘違いによるものだったという。手記が掲載された後、大は所属事務所をいったん辞め、バイトで生計を立てていた時期もあった。
「街でティッシュを配ったり、お寿司屋さんの配達をしたり、いろいろやっていました」
父子が“和解”へと進み始めたのは、2005年12月、謙が南果歩(48才)と再婚したことがきっかけだったという。まずは父・謙のほうから歩み寄ったのだ。
「果歩さんと再婚するときに、“明日、籍を入れるんだ”ということで報告を受けたんです。それまで会う機会もほとんどなかったんで、入籍も知らなかったから“おお! 籍入れるんだ”って驚きました」
断絶以来、初めて1対1で話をしたという。それから父子の距離は少しずつ着実に縮まっていった。そして、2008年には大も結婚をする。今度は、大が謙に結婚の報告に行ったという。焼き肉店でビールで乾杯をして、ふたりきりで息子の門出を祝った。
しばらくして、大は謙と同じくふたりの子供に恵まれる。自身が家庭を持ったことで、父・謙との交流がより深くなっていった。
「自分が家族をもつということは大きな意味があったし、父と話すきっかけになりやすかったのも確かです。結婚後は嫁さんを見せなきゃいけなかったり、子供を見せたりしなきゃいけなかったりで…」
そして、現在の父子の関係については、「いたって“良好”です」と断言した。
※女性セブン2012年5月10・17日号