4月13日、さいたま地裁は、連続不審死事件で男性3人の殺人罪などに問われていた木嶋佳苗被告(37才)に死刑判決を下した。裁判では様々な実態が明らかになったが、こうして法廷や手記で明らかになった木嶋被告の価値観や生き方は理解不能というほかない。それだけに傍聴席にも、木嶋被告に対する反感が見て取れたという。
100日にわたった木嶋被告の公判全36回をほぼすべて傍聴し、その瞬間を見届けたコラムニストの北原みのりさんによると、木嶋被告が被害者の男性たちとの話を詳細に語ったその日、隣に座っていた美人女性記者は、こう怒りを露わにしていたという。
「佳苗、私よりずっとセックスしてますよ。だいたい私なんか、いままで1度しかプロポーズされたことないっていうの!」
太っていて、きれいなわけでもない。それなのにモテるなんて――そんな女性たちの声は少なくない。北原さんが裁判の傍聴記を週刊朝日で連載すると、「あんな女を擁護するな」という女性読者からの批判が殺到したという。北原さんは次のように話す。
「佳苗を嘲笑したいために、法廷に足を運ぶ女性もいます。彼女たちは、『なんでダイエットとかしないわけ?』『分相応に生きてよ!』と考えているのでしょう。彼女を見て、『ブサイクのくせに開き直ってのびのびしちゃって…』と嫉妬している。これまで女性は美人に嫉妬してきました。美人ではなく、ブスにジェラシーを抱くなんて、前代未聞のことが起きていると、法廷で感じました」
※女性セブン2012年5月10・17日号