AKB48を筆頭とするユニットアイドルブームが続いている。全国に存在する総数は200とも300ともいわれ、そんな状態をマスメディアは“戦国時代”と称し、競争が激化している側面にスポットをあてがちだ。しかし、当のアイドルたちは、ユニットの垣根を越えて仲が良いケースも多く、他ユニットのメンバーのファンであることを公言することも多い。
AKB48のメンバーでありながらハロプロのモーニング娘。や℃-uteに“推しメン”がいたり、モー娘。のメンバーがアイドリング!!!のファンだったり、アイドリング!!!のメンバーがAKB48やモー娘。のファンだったりと、そうしたケースは枚挙にいとまがない。
上記のような先輩格のユニット以外でも、例えば、ももいろクローバーZ、スマイレージ、東京女子流といったローティーンからミドルティーンのアイドルたちにも、お互いにファンとなっている構図がある。アイドルライターが解説する。
「たまたま、その3つのユニットが集合したグラビアの撮影を取材したことがあるのですが、『ファンなんです!』といって、お互いのメアドを交換したりしてました。また、ユニットアイドルが大集合する『アイドルフェスタ』などで楽屋が一緒になり、交流がスタートすることも多いようですね」
そうした“アイドル好きアイドル”の中には、好きなアイドルのイベント会場にまで駆けつけるコも少なくない。お気に入りのグッズを購入するために、イベント会場の物販コーナーで並ぶとこともあるという。自らがアイドルでありながら、なぜ別のアイドルにそこまで入れ込むのか? 某アイドルグループに所属するアイドル好きアイドルの一人は、その心理について、こう説明する。
「アイドルにとっては、ファンの人たちに自分のグッズを買ってもらうことがいちばんうれしいんです。それが回り回って、そのアイドルが活動する資金になるわけですから。当然ワタシもそうで、すごく励みになります。
だからこそ、応援しているコのグッズを買うんです。ただ、イベントの物販コーナーで並んでいると、結構ほかのファンの人から、『●●ちゃんですよね』っていわれます。恥ずかしいので、基本ごまかしてますね(笑)」