国内

ヤンキー先生 日教組の過激活動を止める3つの法改正を提案

「大阪から日本を変える」と豪語し、次々と改革施策を打ち出す橋下徹・大阪市長。中でも「維新八策」に掲げられた教育改革をめぐって、教職員組合と激しいバトルを繰り広げてきた。 “ヤンキー先生”こと義家弘介・参議院議員は、橋下氏による教育行政改革は“脱日教組”に繋がると期待する。

 * * *
 橋下氏は国政への進出を意識した政権公約「維新八策」で4番目に教育改革を掲げ、さまざまな改革案と並べて「教職員組合の適正化」を明記している。橋下氏は条例制定により、大阪における“組合適正化”の端緒を開いたが、国政でも同様に、法的な整備を通じて「やりたい放題」の日教組をさらに追い込むだろう。

 日教組の過激な政治活動を止めさせるためには、少なくとも3つの法改正が必要だと考えている。橋下氏も法律の専門家だから、それは当然分かっていて、法改正を実行してくれると思う。日教組の政治活動がこれまで野放し状態だったのは、法律が甘いからだ。

 まず、教育公務員特例法の改正である。同法18条は「公立学校の教育公務員の政治的行為の制限」を定めているが、罰則規定がない。そのため、この法律には大した意味がない。同法を改正し、国家公務員並みの罰則規定を設けるべきだ。

 第2に、地方公務員法改正による“日教組マネー”の透明化だ。民主党・小林千代美議員(当時)への北教組の違法献金事件(2009年)が起こった背景には、組合内部でプールされている巨額資金の存在がある。これを原資とした違法行為を断ち切らせるため、日教組ら職員組合に収支報告を義務づけるのだ。

 第3は、教育の政治的中立確保法の改正だ。同法には「特定の政党を支持させる等の教育の教唆及びせん動の禁止」が明文化され、罰則規定まで定められている。にもかかわらず、まったく使われていない。

 同法5条(教育委員会等が告発しない限り、罪に問われない)により、骨抜きにされているからだ。これを、保護者や地域の告発に応じて教育委員会が調査するよう義務づけるなど、改正する。

 教育委員会の体質改善も急務である。橋下氏は現行の教育委員会に信頼を置かない。かつては「差別を助長する」という理由で全国学力テストの市町村別正答率の公開を阻んだ大阪府教育委員会を「クソ教育委員会」と罵倒したこともある。「八策」でも「教育委員会制度廃止を含む抜本改革」を謳っているので、総理になっても教育委員会には厳しい態度で臨むだろう。

※SAPIO2012年5月9・16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
【独自】「弟がやったことだと思えない…」中居正広氏“最愛の実兄”が独白30分 中居氏が語っていた「僕はもう一回、2人の兄と両親の家族5人で住んでみたい」
NEWSポストセブン
2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新田恵利(左)と渡辺美奈代があの頃の思い出を振り返る
新田恵利×渡辺美奈代「おニャン子クラブ40周年」記念対談 新田「文化祭と体育祭を混ぜたような感覚でひたすら楽しかった」、渡辺「ツアーも修学旅行みたいなノリ」
週刊ポスト
放送時間を拡大しているフジテレビの『めざましテレビ』(番組公式HPより)
日テレ『ZIP!』とフジ『めざまし』、朝の“8時またぎ”をめぐるバトルがスタート!早くも見えた戦略の違い
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
公的年金は「社会的扶養」「国民の共同連帯」「所得再分配機能」(写真提供/イメージマート)
《まるで借りパク》政府の基礎年金(国民年金)の底上げ案 財源として厚生年金を流用するのは「目的外使用」ではないのか、受給額が年間8万円以上減額も
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン