若者の風俗離れが顕著になるなか、中高年のデリヘル利用が増えているという。なぜいま中高年にデリヘルが人気なのか。そのカラクリを「需要と供給」の観点から説明するのが、渋谷で人妻向けデリヘルを営む風俗経営者だ。
「この世界はいかに質の高い女の子を揃えられるかどうかにかかっています。ただし若くて美しい風俗嬢の雇用には求人広告費だけで一人当たり約50万円かかる。そこで業界が注目したのが人妻や熟女です。長く、彼女たちは夫や子供がいるから夜の仕事はできない、と戦力外とされてきた」
不況の煽りで高収入を求める主婦は多い。彼女たちの風俗参入は、業界に“高品質低コスト”をもたらした。
「そこから中高年の利用客が増えた。若い子の淡泊なサービスに飽きた中高年にとって、きめ細やかな所作のできる彼女たちは魅力的だったんでしょう。いまや風俗の潮流は、過激なプレイを競うのではなく、“わびさびサービス”の質をどこまで高めるか、にある」
※週刊ポスト2012年5月25日号