乃木坂46の『おいでシャンプー』の間奏部分での「スカートめくり」振り付けが波紋を呼んだことを受け、先日、昭和40年代に漫画『ハレンチ学園』をキッカケに大ブームとなった“スカートめくり”が平成に入り、激減したとお伝えした(関連記事参照)。
なかには、「昭和のころに小学生だったけど、スカートめくりなんてしたことない!」と憤慨された方もいるかもしれないが、有名人の発言を丹念に拾っていくと、やはりスカートはめくられていたようだ。
『ザ・チェッカーズ 南筑久留米七犬伝』(集英社、1984年)によれば、藤井郁弥(昭和37年生まれ、福岡県出身)はスカートめくりに明け暮れる小学生だったという。だが、少女たちはなぜか「めくられることをそれほどイヤがらなかった」らしい。
男性だけでなく、同性のスカートをめくる女のコもいた。内田有紀(昭和50年生まれ、東京都出身)は「(幼稚園のころ)男の子と一緒に率先してスカートめくりをやってました」(1995年1月1日、河北新報)と語っている。
また、ロサンゼルス五輪柔道金メダリストで、国民栄誉賞を受賞した山下泰裕氏(昭和32年生まれ、熊本県出身)もかなりのヤンチャ坊主だったと告白している。
「私の悪さはおさまらず、学校の外でも女の子のスカートめくりをしたり、食料品店をしている自宅の二階から下を通る中学生たちにおしっこをひっかけてみたり、ひどいものだった」(1995年12月20日、日本経済新聞夕刊)
『ハレンチ学園』のなかで、初めてスカートめくりのシーンが登場したのは、昭和44年。ちょうど小学6年生になった山下氏は、すぐに漫画の技を取り入れたのかもしれない。
このように、漫画誌やテレビアニメを通して、全国津々浦々にスカートめくりが蔓延していったのである。