早乙女太一(20才)と恋人・西山茉希(26才)の壮絶喧嘩が明らかになったばかりだが、芸能界でDV騒動といえば、離婚裁判で証拠として提出されたDV音声が流出した高嶋政伸(45才)の例もある。
芸能一家に生まれた好感度俳優だった政伸だが、離婚裁判が進むにつれて知られざる素顔が明らかになっている。仕事一筋の彼は、その仕事がうまくいくようにと呪文を唱えることもあった。常に不安が彼を襲い、不眠にも悩まされていたため、枕元には大量のアイマスクと睡眠薬、そして寝室にはおまじないの大量の砂までもが持ち込まれていた。
心療内科、精神科が専門の『くじらホスピタル』の上村順子医師がこう説明する。
「暴力というのは支配する道具です。支配したいという欲求は不安な気持ちから生まれます。気持ちが安定していれば不安にはなりません。支配欲が強い人というよりも、不安な気持ちが強い人がDVをしやすい傾向にあります。身体的暴力はわかりやすく支配できますが、同時に相手を否定する言葉で罵倒するケースもあります。“お前はバカだ”“クズ”“誰のおかげで飯が食えると思ってるんだ”などといい続けるんです」
不安を抱える男性にとって、「妻」は自分を何より安定させてくれる存在になる。それゆえ、妻が自分と違った夫婦関係のとらえ方をするとDVへとつながる。DV加害者プログラムを実施する法人『notice』代表の竹内由紀子さんはこう話す。
「DVをする男性の多くに共通しているのが、夫婦は対等ではなく、夫である自分が優位だと思っていることです。妻は、夫のいうことに従って、夫を支え、夫の気持ちを察し、例えば疲れて帰ってきたらそれを癒してくれる。その期待値もすごく高い。何か自分が意見をいったときも、“そうね。あなたのいうとおりね”と同意してくれる人が妻なんです。“いや、私はこう思う”なんていわれたら、“反論された”“攻撃された”となり、いつしかDVに発展するんです」
流出した政伸のDV音声が記録された日、彼はひどく酒に酔ってもいた。
「お酒は暴力を誘発しやすいです。物事の解決策がある種、短絡的になりますから、かなり激しいDVになることが多いですね」(前出・上村医師)
※女性セブン2012年5月31日号