ライフ

アインシュタインらの特殊脳 「人間関係は苦手」と脳科学者

“偉人”といわれる人の脳は凡人と違うのか。フジテレビ系バラエティー番組『ホンマでっか!?TV』でもお馴染みの脳科学者・澤口俊之氏が、偉人の脳について解説する。以下は澤口氏の解説だ。

 * * *
 20世紀最大の物理学者・アインシュタインの脳を調べた結果、彼の脳には確かに独特な点があることがわかりました。しかし、それだけでは彼の偉業が脳に起因するのか、環境や運によるものなのかわかりません。

 そこで科学者は、多数の人の脳のデータを収集・研究し、アインシュタインの脳と同様の特徴を持つ人物にどのような才能があるかを調べ、何らかの共通性を見い出そうとします。それができて初めて、「独特な才能は独特な脳と結び付いている」ということが推測できるのです。

 そうしてわかってきた、独特な才能を専門用語で「特殊才能」といい、その才能と結び付いた脳を「特殊脳」といいます。ひと言で特殊脳といっても、いろいろな脳があります。今回は、身近な例として、「傑出した理系人間」を取り上げてみましょう。

 傑出した理系人間を専門的には「システマイザー」といいます。このタイプの人は、数学などの論理的な思考と解析は非常に優れていますが、人間関係などの社会性は苦手か希薄です。また、細かいことにこだわるという特徴も持っています。人気TVドラマ『ガリレオ』(フジテレビ系)で福山雅治が演じた主人公・湯川学をイメージしていただければわかりやすいと思います。

『ガリレオ』の劇場版『容疑者Xの献身』に登場する堤真一が演じた天才的数学者・石神哲哉も典型的なシステマイザーです。

 システマイザーは、代表的な特殊脳の持ち主で、数学や論理的思考にかかわる脳領域が発達しているか独特な特徴を持ちますが、社会関係にかかわる脳領域がさほど発達していません。前述した、アインシュタインの脳もシステマイザー脳に属しています。システマイザー脳の持ち主は、環境が適切なら、数学者や理系科学者、あるいはIT関係者になることが多いようです。また、システマイザー脳の特徴の出方にも濃淡があるので、普通の職業を選ぶ場合もありますが、それで営業関係やサービス業に就いてしまうとかなりつらいはずです。

 つまり、特殊脳・特殊才能を持って生まれたとしても、偉人になるかどうかは生育環境や運、さらには時代状況に関係してしまうのです。かの坂本龍馬は、その伝記やいくつかのエピソードからある種の特殊脳をもっていたと推測できますが、現代に生まれたらどのような人物になっていたのかはわかりません。

※女性セブン2012年5月31日号

関連記事

トピックス

大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《妊娠中の真美子さんがスイートルーム室内で観戦》大谷翔平、特別な日に「奇跡のサヨナラHR」で感情爆発 妻のために用意していた「特別契約」の内容
NEWSポストセブン
会見中、涙を拭う尼僧の叡敦(えいちょう)氏
【天台宗僧侶の性加害告発】フジテレビと同じ構造の問題ながら解決へ前進しない理由とは 被害女性への聞き取りも第三者の検証もなく、加害住職の「僧籍剥奪せず」を判断
NEWSポストセブン
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
フジテレビが今やるべきは、新番組『怒っていいとも!』を作ることではないか
NEWSポストセブン
沖縄・旭琉會の挨拶を受けた司忍組長
《雨に濡れた司忍組長》極秘外交に臨む六代目山口組 沖縄・旭琉會との会談で見せていた笑顔 分裂抗争は“風雲急を告げる”事態に
NEWSポストセブン
ゴールデンタイムでの地上波冠番組がスタートするSixTONES
ゴールデンタイムで冠番組スタートのSixTONES メンバー個々のキャラが確立、あらゆるジャンルで高評価…「国民的グループ」へと開花する春
女性セブン
中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【被害女性Aさん フジ問題で独占告白】「理不尽な思いをしている方がたくさん…」彼女はいま何を思い、何を求めるのか
週刊ポスト
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
生活を“ふつう”に送りたいだけなのに(写真/イメージマート)
【パニックで頬を何度も殴り…】発達障害の女子高生に「生徒や教員の安心が確保できない」と自主退学を勧告、《合理的配慮》の限界とは
NEWSポストセブン
5人での再始動にファンからは歓喜の声が上がった
《RIP SLYMEが5人で再始動》“雪解け”匂わすツーショット写真と、ファンを熱狂させた“フライング投稿”「ボタンのかけ違いがあった事に気付かされました」
NEWSポストセブン
中居正広の私服姿(2020年)
《白髪姿の中居正広氏》性暴力認定の直前に訪問していた一級建築士事務所が請け負う「オフィスビル内装設計」の引退後
NEWSポストセブン
これまで以上にすぐ球場を出るようになったという大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平、“パパになる準備”は抜かりなし 産休制度を活用し真美子夫人の出産に立ち会いへ セレブ産院の育児講習会でおむつ替えや沐浴を猛特訓か
女性セブン
ネズミ混入トラブルを受けて24時間営業を取りやめに
《ゴキブリ・ネズミ問題で休業中》「すき家」24時間営業取りやめ 現役クルーが証言していた「こんなに汚かったのか」驚きの声
NEWSポストセブン