東京電力は7月1日から家庭や商店向けの電気料金を平均10.28%値上げすると発表した。
東電は今回の料金改定で新たに夏の午後1~4時までの時間帯の従量料金を2倍以上に引き上げるかわりに、夜間料金を安くする「ピークシフトプラン」を新設。発表をそのまま報じるだけの大メディアは「新料金を使うと、日中にあまり電気を使わない家庭や、夜間操業ができる町工場などは電気代が安くなる可能性があるという」(朝日新聞)などと報じた。
まんまと騙されたメディアを見て、東電はほくそ笑んだろう。なぜなら、東電には今でも夜間料金を割安にした「おトクなナイト8」などの家庭向け時間帯別料金制度があり、新プランはそれより昼間も夜間も料金がはるかに高く設定されているのだ。“得するプランも用意した”なんて、全く図々しい恩着せだ。
※週刊ポスト2012年6月1日号