『メルマガNEWSポストセブン』では、ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子といった様々なジャンルで活躍する論客が、毎号書き下ろしで時事批評を展開しているが、5月25日に配信された最新号16号より「吉田豪の今週のオピニオン」をここで一部公開する。プロインタビュアー・吉田豪氏が再ブレイク中の俳優・坂上忍に切り込む!
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「ブスと仕事が嫌い」とあっさりと言い切る坂上忍が再ブレイクしている。『笑っていいとも!』では、お昼の生放送にも関わらず過激な発言を連発。スタジオの空気が悪くなっても、慌ててフォローする関根勤の姿にも、坂上本人は一切動じない。なんという強心臓! 子役としてスタートした芸歴は今年で42年。この“大物感”は芸歴だけではなく、本人の“覚悟”が生んだ賜物だった──。
──ご無沙汰しています。10年ぶりのインタビューですね。その頃もたしかブスが嫌いとおっしゃってて。ブス批判の歴史も長いですね(笑)。
坂上:そうですよ。僕、結構初志貫徹派なんで。
──10年前の時点でも、その話をしてましたもんね。海外で女性3人組と会って、すげえブスだから、飲みながらずっとブスブス言ってたっていう。
坂上:ああ、そうそう、「息してんじゃねえよ!」って。
──ダハハハハ! ブレてないですね(笑)。ブスいじりも、とうとうテレビでも披露するまでになったわけで。まあ、思っててもみなさん口にできないわけじゃないですか。
坂上:そうですよね。ただ、そういう正論ぶったものが僕を後押ししてるような怖さを感じるときはありますよね。だって「間違ってない、これみんなそうなんじゃないの?」って普通に思っちゃうから。
──「みんな、なんでブスにはブスって言わないの?」って。ブス批判するようになったきっかけはなんだったんですか?
坂上:最初、マツコ(・デラックス)さんの番組だっけ? ちょっと知り合いのディレクターさんがやってる深夜の番組にゲストで呼ばれて。打ち合わせのときに、知り合いだったんで、「苦手なもんなんですか?」って言われて、ちょっと気楽というか普通に「そりゃブスは苦手だよね」って話をしてて。どうせこんなのテレビで使えないだろうって思って、当日行ったら「ブスでお願いします」「え、いいの!?」って。
──ダハハハハ! ブス縛り(笑)。
坂上:ちょっとお酒もいただける番組だったんで。だから僕、逆にビックリしたんですよ。そのときに「ブス苦手ですよ」って言ったら、マツコさんがすごい驚かれてたんで。
──あのマツコさんが。
坂上:そう、「え、それテレビでいいの?」みたいな。それはこっちが聞きたい話だったんだけど(笑)。その番組を観てらっしゃった方が業界の中で結構多かったみたいなんですね。ブス批判なんて僕の中では当たり前のことだったんですけど、おそらくテレビ的には新鮮だったんじゃないですかね。「言っちゃうんだ」みたいな。
──いまテレビの規制がいろいろ厳しくなってる中で盲点だったわけですよね。「そうか、ここは叩いてよかったんだ」っていう。
坂上:ああ、なるほど。放送禁止でもないし。……なんだ、そういうことだったのか!
──なおかつ、それを言う人がいないからっていうのが大きいですよね。なぜなら、言ってメリットがあるとは思えないから(笑)。
坂上:そうですよね。でも、デメリットって……嫌われるぐらいのことじゃないですか(あっさりと)?
──ダハハハハ! それが相当大きいんだと思いますよ(笑)。
【坂上忍 公演情報】
『SHINOBU’s BRAIN IN THE SOUP HALF2』
作・演出:坂上忍
2012年6月26日(火)~7月8日(日)下北沢「劇」小劇場にて公演。
前売りチケット絶賛発売中。
詳細は『坂上忍オフィシャルブログ』にて。
※メルマガNEWSポストセブン16号