日本初の「風書家」、月風かおりさん
毛筆と墨を用い、白い紙に文字をしたためる。行為はシンプルだが、書かれる文字にはその人柄や想いが表われる。女流書家たちが生みだす美しき一筆は、貴重な人生訓である。
書家・月風かおり(つきかぜ・かおり)さんは、20年以上毛筆演出に携わる一方、2002年より独自のスタイルである「風書」を確立。日本初の「風書家」として活動を始める。
バイクでの北米大陸横断、アラスカ半島縦断、アフリカ・サハラ砂漠縦断、チベット横断などを経て巡回展(個展)を開催。ロンドン・アンティークストリートでの個展、ニューヨークアートエキスポへの参加など海外でも高い評価を得ている。
今回、読者のための一筆として、『旅にでよう』と書いてくれた。
「仕事で煮詰まってしまったときなど、少しの間でもいいのでぜひ旅に出て、自然の豊かさや脅威を、雨風に当たって感じてください。人間の生命力の強さを実感すると思います」(月風さん)
撮影■渡辺利博