冷たいめんが食べたくなる季節が到来。そんななか“新ジャンルつゆ”“バラエティーつゆ”と呼ばれる新しいめんつゆが続々と登場している。めんにかけるだけでなく、これを煮物や炒め物、和食に洋食にと利用する人が増えているとか。
洋風やジュレなど、こうもめんつゆがバラエティー豊かになった背景にはどんな事情があるのだろう?
イタリアンテイストのサラダ麺用ジュレを販売する日本製粉は、「そうめんやうどんに抱く不満は、味のマンネリ化。パスタソースのようにさまざまなフレーバーで食べ方を提案する商品が必要だと考えました」(広報)という。
また、レトルトパウチタイプの豆乳ゆばのつゆを販売しているミツカンは、「手間なくおいしく食べられることなどから、使い切りのレトルトパウチタイプの商品も開発しました」(広報)と説明する。
一方で、伝統のめんつゆはというと、料理の調味料として新たな脚光を浴びているようだ。
「めんつゆは“麺専用”のイメージが強いですが、だし、しょうゆ、みりんを8:1:1で合わせる日本料理の基本である“八方だし”に近い。実は、どんな料理にもあう万能調味料なのです。ひと味足りないときの隠し味としても便利ですよ」
というのは、アイディアレシピ研究家・管理栄養士の市川恵子さん。梅風味のめんつゆを販売している寺岡有機醸造の広報担当者は、「煮物や丼物の割り下にしたり、サラダに直接かけたりと、しょうゆやポン酢の代わりにめんつゆを使う人も増えています。味の調整をする必要がないので、調理時間の短縮が目的で利用する人も多いようです」という。ただし気になる点も。
「既製のめんつゆの甘みが苦手という人も多いようです。そういう人は、お手製のめんつゆを作ってみてはいかがでしょう? 顆粒だしを使えば、簡単ですよ」(市川さん)
即席でも本格的なめんつゆの味に近づけるという自家製めんつゆの作り方を紹介する。
【自家製めんつゆの作り方】(2人分・ストレート)
鍋に、水75ml、しょうゆ大さじ1、砂糖、みりん各大さじ1/2、かつおだし顆粒小さじ1/2を入れてひと煮立ちさせる。最後に少量の塩で味を調える。
※女性セブン2012年6月14日号