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年金「空白の5年間」問題解決には「65才まで働く」がベスト

 老後の大きな問題といえば年金だ。定年を迎えるのは60才で、年金の受給が始まるのは65才。受給開始年齢を繰り上げることも可能だが、1か月早めるごとに受給額が0.5%ずつ減額してしまう。専業主婦のA子さん(56才)は、こんな不安を抱えている。

「夫の会社は60才で定年。夫婦で年金を65才まで我慢した場合、収入のない“空白の5年間”ができてしまいます(※)。どうしたらいいでしょうか」(A子さん)

 特定社会保険労務士の長沢有紀さんは、「夫に65才まで働いてもらう」ことがベストな選択肢だという。

「『高年齢者雇用安定法』が改正され、サラリーマンのかたが定年後も同じ会社で働きたいと希望した場合、再雇用などで65才まで働けるようになりました」(長沢さん)

 再雇用された人の大半は給料が下がるが、こんな裏ワザもあるという。

「定年後に再雇用された人の給料をちょっぴりアップさせる『高年齢雇用継続給付』という制度があります。これは、月給が、60才直前と比べて75%までなら、雇用保険から追加で給付金が支給されるという仕組み。最大で月給の15%が支給されます」(長沢さん)

 この制度を利用するには、会社、または本人がハローワークで申請手続きをしなければならない。中小企業は制度自体を知らないケースもあるので、気をつけておきたい。

(※)厳密にいうと、A子さんの夫は61才から年金の一部をもらえる。厚生年金の受給開始年齢は現在、60才→65才へと段階的に引き上げられている過渡期。男性は9年後の2021年から受給開始年齢が65才となる。

※女性セブン2012年6月14日号

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