5月22日の開業以来、連日、大賑わいの東京スカイツリーには年間3200万人もの来場者が見込まれ、全国に波及する経済効果は年間1700億円を超えるともいわれている。テレビを見て、胸膨らませた人も多いだろうが、行った人でないと分からないこともある。これから行く人のために気をつけたいことを3つ紹介しよう。
「“天望デッキ”(第一展望台・350m)の上層の“天望回廊”(第二展望台・450m)にはトイレが少ない。とくに女性トイレでは、おばあちゃんたちが20人以上も並んでた。事前にアナウンスしてくれれば、天望デッキで用を足しておけたのに」(30代・男性)
エレベーター前でも待たされているだけに、トイレの行列待ちは辛そうだ。ちなみに約900人収容の天望回廊にある個室トイレは、男女とも1つずつ(他に、共用トイレが1つ)。天望デッキには男性用が4つ、女性用が8つ、共用トイレが3つあるから、心配な人は早めに済ませておこう。
天望回廊の混雑ぶりでは、さらにこんな問題も。
「天望回廊に上がり、さっと一回りしてからゆっくり眺望を味わおうと思ったのが大失敗。次に天望デッキから上がってきた人に後ろから押されるから、事実上の一方通行だった。後戻りできずに5分程度で下りのエレベーターの入り口に。泣く泣くそのまま降りてきた」(50歳・男性)
開業初日に訪れた夫婦・家族問題コンサルタントの池内ひろ美氏によれば入り口付近で、娘さんが「モスキート音がひどくて耐えられない」と顔をしかめていたという。モスキート音とは、子供や若い人にしか聞こえない超音波のことで、公園などに若者がたむろするのを防ぐ目的で設置されることもある。
東京スカイツリータウン開業広報事務局に問い合わせると、「出入り口に4か所程度、ネズミの侵入を防止するために超音波を発生する装置を設置している。現時点で、問い合わせや苦情はない」とのこと。子供が気にしたら、こう説明してあげてみたらどうだろう。
※週刊ポスト2012年6月8日号