「きんは100シャア、ぎんも100シャア」―そんな名セリフで日本中を沸かせた双子の100才、きんさんぎんさん。あれから20年が経ち、ぎんさんの4人の娘たちもいまや平均年齢93才、母親譲りのご長寿だ。彼女たちがいま、元気で幸せいっぱいに暮らしている陰には、母親から授かった教えがある。
蟹江家では、五女・美根代さん(89才)をはじめ、家族みんなが“のり”の威力を信じている。それには、こんな理由がある。
いまから20年ほど前、ぎんさんがあと3か月で100才を迎えるころ。風邪を引き込んだぎんさんは、3日ほど寝込んでしまった。すると、ほんのりと薄黒い部分があったぎんさんの白髪が、みごとなまでに真っ白になった。名前のとおり、銀髪になってしまったぎんさんに、孫嫁の万里さん(59才)が、せっせとのりを食べさせた。
昔から、「のりは髪の毛にいい」といわれていたことを思い出したからだ。朝食は味付けのり、昼食はおにぎり、夕食にはのりを使った野菜サラダと、万里さんはいろいろ工夫した。
「いまでも、びっくり仰天したのを覚えとるけど、20日ほどしたら、真っ白だったおばぁちゃんの髪の中に、また薄黒い毛が交じるようになってね。やっぱり、のりは髪の毛にいいんだなあと思ったし、それ以上に、おばぁちゃんの生命力の強さにたまげちゃいました」(万里さん)
これにならって年子さん(長女・98才)、千多代さん(三女・94才)、百合子さん(四女・91才)も、のりを食べるようになった。
千多代さん:「だけんど、もとのように黒々というわけにはいかんなあ」
美根代さん:「当ったり前じゃないの。そんなに黒々となったら、お化けだがね(笑い)。でもね、信じ込んでみることは、これぇ、いいことだよ。だってのりにはにゃあ、ミネラルがいっぱいはいっとるでね」
美根代さんがいうように、のりはビタミンAが豊富で、カルシウム、リン、鉄分やヨードなどのミネラルが豊富に含まれている。
※女性セブン2012年6月14日号