次長課長・河本準一が「生活保護」問題について5月25日に謝罪会見を行った4日後、キングコングの梶原雄太がスポーツニッポンの取材に「誤解されたくないし、隠すこともない」と答えたうえで、母親が1年3か月間にわたって約140万円の生活保護を受給していたことを認めた。
そもそも梶原の“カミングアウト”の不自然さは否めない。経緯を知る芸能記者が語る。
「河本騒動の時に吉本は“個人のプライバシーだから名前を出すべきではない”と主張していたのに、梶原の件では本人に取材を受けさせた。その結果、記事では批判トーンは抑え気味で、“福祉事務所がOKを出している”という点が強調されていた」
(吉本興業は「スポニチさんの申し込みに対し、梶原本人がすべてを明らかにしたいと希望したので、吉本が取材をセッティングした。本人が説明したので、あのような記事になったと理解している」と説明)
河本の一件以降、各メディアが「他にも“ナマポ有名人”がいるはずだ」と血眼になっている。危機管理コンサルタントの田中辰巳氏によると、そんな中で「暴露される前に自分から認めた方がいい」という判断は「リスクコントロールとしては正しい手法」だが、周囲の反応は微妙だという。
「梶原以外にも家族が受給しているというタレントは少なくないようで、マネージャーたちは戦々兢々としている。“自分だけ先に謝るなんて抜け駆けじゃないか”と梶原を批判する声も出ている」(前出の芸能記者)
在阪テレビ局スタッフは、「“河本や梶原は禊ぎが済んでいるから、番組に出しても問題ないだろう”という声が多い」と語り、“謝った者勝ち”の雰囲気があることを認める。そんな<不適切にもらう人>の打算的な行動も、騒動を広げている原因だろう。
※週刊ポスト2012年6月15日号