「ヒゲの殿下」「スポーツの宮様」と親しまれた、三笠宮家の寛仁(ともひと)親王殿下が6日亡くなられた。享年66だった。2004年に皇太子殿下が「人格否定発言」(※注)で注目を集めた直後には、皇太子殿下に長文の手紙を送られたことを明かしているが、それはどんな内容だったのか。寛仁殿下はこう語っていた。(週刊ポスト2008年1月18日号より)
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ごく当たり前のことですよ。私だったらこうするという解決策を1万3000字位の手紙に書いたのです。例えば、よく言われるように、外国旅行に行きたかったとか、お世継ぎのことばかり言われたとか、もしそんなことを人格否定とおっしゃるのなら、私のほうから文句を言いに行きますね。
まずお世継ぎが大事で、国際親善は二の次でしょう。それからもし本当に誹謗中傷があったなら、言った人のところにやはり文句を言いに行きますよ。それが誰にもご相談がないんだから。
本来そのようなことは家庭内で処理すべき問題であって、記者会見で言うべきことではないでしょう。結局何が本当の理由か、いまだに分かっていない。答えの出てこないことを皇族が言うべきでなくて、解決策は幾らでもあったはずなんです。そのことをアドヴァイスしました。
他の皇族にそれを言いたくないとおっしゃるのなら、ご両親ご兄弟ともあれだけ仲よくしていらっしゃるのだから、家庭内で議論を繰り返されるべきです。ただ、周りに聞くとご兄弟間で日常的に議論というものが無いらしいですね。これはまずいと思います。
まずご夫婦をはじめ身内にご相談なり、それでも埒があかないなら、私みたいにどこにでも人脈がある人間に相談していただければ、幾らでも解決方法はあるわけです。私にご相談があれば、人格を否定した人物を呼んで「何てことをやったんだ、ばかやろう!」と言って、それで終わっていたはず。そういうことを、何もなさってないですよね。
【※注】人格否定発言/2004年5月10日、皇太子殿下は、欧州歴訪前の会見で「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあったことは事実です」と発言。国民の注目を集めた。