映画『テルマエ・ロマエ』の勢いが止まらない。4月28日に公開されて以来、5週目を迎えた5月最終週末(5月26日~27日)も興行ランキングは3位。動員300万人、興収40億円を突破した。
同作は、古代ローマの浴場設計技師が現代日本にタイムスリップし、日本の風呂や銭湯の技術を古代ローマに取り入れるという内容。主人公の古代ローマ人を阿部寛、原作にはない現代日本人のヒロインを上戸彩が演じ、阿部のコミカルな演技と上戸の一途なキャラクターが大ウケしているのだ。そして、見逃せないのがストーリー終盤で最もカギとなる上戸の実家である温泉宿の客のおじいちゃんたち。上戸とおじいちゃんのかけ合いが温かく、ほのぼのとした気分になる。
そんな上戸は、7日から放送されるアサヒビール「クリアアサヒ」のCMでは“おばあちゃん”と共演している。夏休みを利用して、友人のおばあちゃんの家に遊びにやってきた上戸。海岸で遊んでいる間にサンダルをなくしたりしながらも、友人同士ならではの軽快なやりとりが続く。そしておばあちゃんの家のお風呂でサッパリしたら、みんなで夕食。床に座ってテーブルを囲む“昭和っぽい”夕食風景が、なんとも上戸に似合う。おばあちゃん特製のタコの特大天ぷらをほおばりながら、クリアアサヒをゴクリ。気分が高揚してきた上戸らは、陽気にタコ踊りをスタートするといった楽しい夏の夜を描いたCMだ。
『テルマエ・ロマエ』では、銭湯の椅子でだらしなく足を開いてふんぞり返り、とろとろと居眠りする姿を披露した上戸。CMでは髪をタオルでくしゃくしゃっと乾かしながらのれんから顔を出すシーンがあるが、共通するのは“飾らなさ”。風呂上りだから当然ともいえるが、上戸の無防備な飾らなさと少女っぽさの残るあどけなさが、田舎のおじいちゃんやおばあちゃんと一緒にいる風景にハマる所以だろう。そして、気のおけない仲間たちとワイワイ飲むお酒のCMに採用される所以でもある。
ちなみにアサヒビールによると、同CMのタコ踊りは台本には無かったのだとか。上戸があまりにおばあちゃんたちと意気投合した結果出てしまったものだというが、実際の上戸も飾らないキャラクターであることがよくわかるエピソードであろう。